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MacでHDDのデータを完全消去

今回MacでHDDのデータ消去をやってみたので、その手順を説明します。
フォーマットや方式、消去方法など選択肢がいろいろあり、迷うことも多いですが、
データの完全消去したいという方の参考になればと思います。

内蔵用HDDの場合

今回除去するHDDはWDの4TB(WD Red)です。
このように内蔵用(ケースがないむき出しの)HDDの場合、PCに接続する必要があります。

私が使用したのは、「Sabrent USB 3.0 SATA HDDドッキングステーション」です。
SATAであれば2.5インチ・3.5インチ両対応です。
OSはMacにもWindowsにも対応しているとのこと。

本体はフタがついています。
右上の丸いボタンが電源のボタンになります。

ACアダプタ、USB3.0ケーブルがついています。

ACアダプタと本体、USB3.0ケーブルで本体とPCに繋げます。
使いやすいのでおすすめです。
上図はフタを閉じた状態です。

Macでデータ消去

Macでデータを消去をする方法として、ディスクユーティリティを使用する方法を説明します。

設定

「アプリケーション」→「ユーティリティ」→「ディスクユーティリティ」で開きます。
消去するドライブを接続していれば、左に表示されているはずです。
今回は「SABRENT Media」になります。

対象のドライブで右クリックし、「消去」をクリックします。

まず「セキュリティオプション」をクリックします。

ここでデータを消去する方法を選択します。
一番右を選択する選択すると最も安全ですが最も時間がかかる方法になり、
一番左は最も速いがデータが復元される可能性が最も高くなります。

「復元されないためにデータを何回上書きするか」という違いです。
一番右の最も安全な方法は、データを7回上書きします。

昔の HDD と違って現在の HDD の記録密度は高く、上書きを1回行えば残留磁気探索によりデータの復旧を行うことはできないようです。そのためデータ消去の専用ソフトウェアにて1回上書きを行えば十分とされています。
アメリカ国立標準技術研究所(NIST)が2006年に発表したSpecial Publication 800-88の7ページでは、次のように述べられている。『2001年以降(15GBytes以上の)集積度の高いATAハードディスクにおいては、データの完全消去はディスク全域に1回のみ上書きすれば事足りる』。

AOS security データ消去FAQ ソフトウェアによる消去に「上書きの回数」があるが、何回が適切なのか?

「では何回が適切なのか」というのを調べていると、最近のHDDは1回の上書きで十分という記事を多く見かけました。
ただ最も安全とされる7回上書きでどれくらい時間がかかるか興味があったので、今回は一番右の7回上書きを選択しました。
選択したら「OK」をクリックします。

そして「名前」、「フォーマット」、「方式」を記入・選択します。
「名前」はデータ消去後にこのドライブの表示したい名前です。

名称未設定とするとデータ消去後にこう表示されます。

「フォーマット」は以下の選択肢があります。

  • Mac OS 拡張(ジャーナリング) : MacでMacフォーマット(HFS+(ジャーナリング))、MacOSXのバージョン10.3以降で使用可能
  • Mac OS 拡張(大文字/小文字を区別、ジャーナリング) : MacでMacフォーマットを使用し、フォルダ名の大文字/小文字を区別(たとえば、「Homework」と「HOMEWORK」という名前のフォルダは、2つの異なるフォルダ)
  • MS-DOS(FAT) : Windows/Mac両対応、1ファイルの容量が最大4GBまでなので実用的ではない
  • exFAT : Windows/Mac両対応

Windows/Mac両方で使うのに実用的なのは「exFAT」ですね。
Macだけで良いなら基本「Mac OS 拡張(ジャーナリング)」で、大文字/小文字を区別したいということであれば「Mac OS 拡張(大文字/小文字を区別、ジャーナリング)」といったところでしょうか。

(参考) ディスクユーティリティユーザガイド

「方式」は以下です。

  • GUIDパーティションマップ : MacでCPUがインテルの場合
  • マスター・ブート・レコード : Windows/Mac両対応
  • Appleパーティションマップ : 古いMac(PowerPCプロセッサ)の場合

Windows/Mac両方で使う場合は「マスター・ブート・レコード」、
Macのみの場合は
基本「GUIDパーティションマップ」となると思います。

「名前」を記入、「フォーマット」、「方式」を選択し、「消去」をクリックするとデータの消去が始まります。

4TB HDD 上書き7回(最も安全)

ここからは待つのみです。
今回の設定はHDD 4TBの上書き7回(最も安全)です。

24時間後。パス:4なので、4回目の上書き中。

48時間後。パス:7で最後の上書き中。もう少し。

57時間経過したところで見ると終わっていました。これでデータ消去終了です。
50時間ちょっとかかったのかなという感じです。

がくがく
がくがく
覚悟していましたが長かったなぁ

以上、MacでHDDのデータを完全消去するために「ディスクユーティリティ」を使った方法を説明しました。
4TB HDDを使って、最も安全な設定(7回上書き)で行うと、50時間以上かかりました。
データ消去を行うなら、寝ている時などPCを長時間放置できる時を有効活用するのが良いと思いました。